中島 淳一 先生
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画家・劇団エーテル主宰
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米国ベイラー大学留学中に絵を描き始める。ホアン・ミロ国際コンクール、ル・サロン展など受賞作品多数。 |
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小説、エッセイ集、詩集の著作など多彩な活動を繰り広げていらっしゃいます。
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1986年より脚本・演出・出演の独り芝居を上演。
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大会の演目は、独り芝居『オセロ』です。
堂々たる武人であるオセロがイアーゴの巧みなことばによって
心を乱される一場面をご紹介しましょう。
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《 閣下、嫉妬は恐ろしゅうございます。
こいつは嫌な眼の色をした怪物で人の心を食い物に致します。
しかも食う前に、散々楽しむという奴です。
まあ、仮に女房を寝取られたとしてもこれが運命だと観念して
女房に未練を残さん男は幸せです。
けれども深く愛しながら疑い、疑いながらも強烈に愛している男はまったく、
一刻一刻が不幸の連続です。
貧乏でも満足している男は金持ち、それも大した金持ちです。
しかし、この上なしの大金持ちでもいつ貧乏になるかとびくびくしている奴は
最悪の貧乏です。どうか嫉妬だけはなさらないように 》
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